気がつくと俺は、一糸も纏わぬ姿にされて、なぜか中庭の池の前に立たされていた。


「水と空は繋がる。ならば水と水も繋がるでしょ?」


スズが何やら得意気に言うも、俺は真っ裸の方が心配だった。


池に行かされるから脱がされたのか?

ならばいきなり公園の池に真っ裸の男が現れたら通報される。間違いなく。


「水着とか…ない?」

「ない」


…神様的な力でつくってよ、それくらい。

「アカネ、やっぱり恥ずかしそうですよ柚邑さん」

「あ?知らねーよ。戻してやるんだからそのくらい我慢しろー」


驪さんあなたきっと教育間違えてます。


「いくぞー!わん、とぅー」

「ま、待って待ってまだ通報される心の準備が…」

「すりーっ!」

ドンッと勢いよくスズに押される。


「うわわわわわっ!」


そのまま俺はまっ逆さまに冷たい池へ――