妄想世界に屁理屈を。


「…いいです、いっっつも言われてますし」


ぶぅ、と頬を含ませながら。


「あなたのお名前は?」


こしこしと目を擦る。完全に子供だぞ…?

「ゆ、柚邑です、今はゆーちゃんです」

巨乳メイド美少女へと成ってしまった俺。


「なんで女の子になってるんですか?」

「あー、お父さん。訳を話すと長ぇんだが」

「苑雛が関わってるのはわかりますよ」

「さっすが〜」

なんでわかるんだろ。

俺が男だって一瞬で見抜いたし、この人。

「ふっふっふ、知りたいのですか?」

にやにやと得意気に、世に言うドヤ顔で俺を見つめてくる。
なんだろ、すっごい幼く見える。

「それは!私がお父さんだからです!」

「……」

どれだけお父さんを強調させたいんだろう驪…さん。

いや、一応お父さんなわけだし、見た目はアレでも年上なんだろうってことで、さん付け。

スズみたいに驪様と呼ぶつもりはないし、アカネみたいにお父さんなんて呼べないし。