妄想世界に屁理屈を。


「アカネさま、つきましたー!」


行き止まりはドアだった。


◯◯の館みたいな、洋風チックなチョコレート色のドアを、ぼんやりとした左右のランプが照らしていた。

家とか館とかじゃない、ただのドア。

ドアだけがぽつんとあるのだ。


「…」


もうつっこまない。

そう決めたんだけど、


「ちょ、スズ!」


おもむろに勝手に開け始めたスズにはつっこんだ。


非常識すぎるだろこの子!


「ダメだよ、いくら知り合いでも勝手に」

「いいんだ!だって驪さまは家族なんだから」


…家族?


妙に引っ掛かるが、意識はガチャリと開いた音にかきけされた。