妄想世界に屁理屈を。


「到着しましたね、アカネさま」


“あぁ”


中でアカネが答えたので、反射的に胸を見て、気づいた。

相変わらず大きく膨らんでいるせいもあるけど、もっと重くなっている。


あのネックレスがかかっているからだ。


金、重し。


「柚邑、海に向かってそのネックレスをかざして」


「へ?」

「かざして!」


スズが怒ったから、仕方なくかざしてみる。

海が、広すぎると思った。

いや、普通海って広いものだけど、ここの海はもっと広い。

無限、って感じ。

生々しい半月が、妙に怖くて美しい。

砂浜の裏は松林になっているみたいだった。


“もっとちゃんと、海見てかざして”


「…」

文句を言われたので、星形の部分をしっかり握って。

海に向けて、かざした。