それでもやっぱり生徒会室に行かなくちゃいけないわけで・・・。
歩きながら皆と話す。
「ホントに黎兎って黎奈ちゃん大好きだよね。
昔からそうだったの?」
「ううん。昔は全然私の事なんか興味無くて
逆に私がくっついてた」
「そうなの!?」
「うん。」
「じゃあ、何で今はあんなにも黎奈の事を心配すんだよ?」
「んー、昔ね、私事故に遭って死にかけたんだ」
「え・・・」
「黎兎が木に登っててね、私に登って来いみたいなこと言って
私も登ったら足を滑らせて落ちたんだ。
落ちたところに丁度石があって意識をなくしたの。
それが自分のせいだと思ったのか、その日から少しだけ私に構ってくれるようになって。
お父さんが亡くなった時なんて、お母さん以上に過保護になってさ。」
「そうなんだ・・・」
「うん。今となっちゃ黎兎は弟でもありお父さんでもあるからね」
「仲いいもんね、ホントに」


