神聖魔法団【下】




それでもやっぱり生徒会室に行かなくちゃいけないわけで・・・。





歩きながら皆と話す。





「ホントに黎兎って黎奈ちゃん大好きだよね。
昔からそうだったの?」





「ううん。昔は全然私の事なんか興味無くて
逆に私がくっついてた」




「そうなの!?」




「うん。」






「じゃあ、何で今はあんなにも黎奈の事を心配すんだよ?」





「んー、昔ね、私事故に遭って死にかけたんだ」





「え・・・」





「黎兎が木に登っててね、私に登って来いみたいなこと言って
私も登ったら足を滑らせて落ちたんだ。
落ちたところに丁度石があって意識をなくしたの。
それが自分のせいだと思ったのか、その日から少しだけ私に構ってくれるようになって。

お父さんが亡くなった時なんて、お母さん以上に過保護になってさ。」




「そうなんだ・・・」




「うん。今となっちゃ黎兎は弟でもありお父さんでもあるからね」




「仲いいもんね、ホントに」