マルムが振り下ろした剣を両手で掴み、そのまま押し返す。 血が滲んでるけど気にしない。 その反動でマルムが怯んだ。 今だ。 腹部に蹴りを一発。 顔に拳を一発。 そのまま回し蹴り。 吹っ飛んで行った先でかかと落とし。 「がはっ!」 剣を目の先にもっていく。 「僕だってやるときはやるんだから。 甘く見ないでくれる? そう簡単にはやられないから」 「ふっ、甘く見ていたよ。 ガキ。お前は強いよ」 その時のマルムの目が何故か寂しそうだった。