「黎奈、もう大丈夫か?」 私の笑顔に安心したのか涯の表情もいくらか緩んでいた。 「うんっ」 「なら、このお札使うね?」 「お願い、します。」 ニコッと笑った天音。 その笑顔が変わってなかった。 可愛いな、本当。 お札を私の背中に貼ると何やら唱えていた。 数分後・・・。 「はい、終わったよ」 額に汗を浮かべながらそう言った天音。 「なんか話してみ?」 黎兎にそう言われ、何を言おうか迷う。 「なんでもいいんだよ、黎奈」 お母さんが優しく微笑む。