神聖魔法団【下】




目の前の光景が信じられなかった。




「炎虎・・・?」




「はっぁ・・。
いってぇ・・・。
はぁはぁっ」




腹部に手をあてなるべく出血がないようにする。



「がんばれ。
頑張るんだ」




「はぁはぁ・・っ・・・。
ゴホッゴホ」



[ふふふ、はっははは!!
見たか?もうコイツは神城黎奈じゃないんだ。
これで分かったろ?お前らがやったことは無駄なことだったんだよ!]




涯は黎奈を見つめる。




ニコッ



「・・・!!」



体が震えた。




震えが止まらなかった。



目からは涙が零れる。