目の前の光景が信じられなかった。 「炎虎・・・?」 「はっぁ・・。 いってぇ・・・。 はぁはぁっ」 腹部に手をあてなるべく出血がないようにする。 「がんばれ。 頑張るんだ」 「はぁはぁ・・っ・・・。 ゴホッゴホ」 [ふふふ、はっははは!! 見たか?もうコイツは神城黎奈じゃないんだ。 これで分かったろ?お前らがやったことは無駄なことだったんだよ!] 涯は黎奈を見つめる。 ニコッ 「・・・!!」 体が震えた。 震えが止まらなかった。 目からは涙が零れる。