神聖魔法団【下】




「雷・・・。」



皆が雷を見つめる。



ここまでして黎奈を・・・。



黎奈の為に・・・。



何ともいえない気持ちになった。



無理はしてほしくない。


だけど、無理をしてでも黎奈を助けてほしい。



そんな気持ちが俺を支配する。



「ん・・・っ」




微かにだが声が聞こえた。



「雷?」



涯が呼び掛けるとゆっくり瞼が開いた。



「・・・・あれ・・」



焦点が合わないのか目を泳がせている。



「わかるか?」



瑠雲が雷の視界に入るように顔を寄せる。



「瑠雲・・・?」



「あ、よかった。わかるみたいだね」



「俺、どうして・・・?」