「雷・・・。」
皆が雷を見つめる。
ここまでして黎奈を・・・。
黎奈の為に・・・。
何ともいえない気持ちになった。
無理はしてほしくない。
だけど、無理をしてでも黎奈を助けてほしい。
そんな気持ちが俺を支配する。
「ん・・・っ」
微かにだが声が聞こえた。
「雷?」
涯が呼び掛けるとゆっくり瞼が開いた。
「・・・・あれ・・」
焦点が合わないのか目を泳がせている。
「わかるか?」
瑠雲が雷の視界に入るように顔を寄せる。
「瑠雲・・・?」
「あ、よかった。わかるみたいだね」
「俺、どうして・・・?」
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