「突然、狂った、ように・・・叫んでっ、そっから、目を覚ましてっくれない」
「心配だから一応涯の元に運ぶ。
ちょっと待っててくれ」
瑠雲にそう言い、雷を背におぶり運んだ。
「涯!」
横になっている涯に声をかける。
「どうした・・?」
「雷が気絶してて。
心配だったから連れてきた。」
雷を涯の横に寝かす。
「雷・・・。
無理をさせすぎたか・・・」
少し回復したのかさっきより声が出ていた。
「俺、他の皆もここに運んでくるよ。
そっちの方が何かと良いだろ」
「悪いな」
「いいよ、これくらい。」
涯に背を向け、皆の元に行く。
1人1人の体調に合わせて連れて行く。
連れて行ってて思った。
俺はこんなことしか出来てないのに
皆は必ずお礼を言ってくれた。
それが何故か嬉しくて涙が出そうになった。
なんであんな気持ちになったかは分からない。
だけど、とにかく嬉しかった。


