神聖魔法団【下】




「突然、狂った、ように・・・叫んでっ、そっから、目を覚ましてっくれない」




「心配だから一応涯の元に運ぶ。

ちょっと待っててくれ」



瑠雲にそう言い、雷を背におぶり運んだ。









「涯!」


横になっている涯に声をかける。



「どうした・・?」



「雷が気絶してて。
心配だったから連れてきた。」



雷を涯の横に寝かす。



「雷・・・。

無理をさせすぎたか・・・」



少し回復したのかさっきより声が出ていた。



「俺、他の皆もここに運んでくるよ。
そっちの方が何かと良いだろ」



「悪いな」



「いいよ、これくらい。」



涯に背を向け、皆の元に行く。




1人1人の体調に合わせて連れて行く。



連れて行ってて思った。



俺はこんなことしか出来てないのに



皆は必ずお礼を言ってくれた。



それが何故か嬉しくて涙が出そうになった。



なんであんな気持ちになったかは分からない。



だけど、とにかく嬉しかった。