声に集中した。
[決着はキリストの誕生日]
伝言はそれだけだった。
「それだけ・・?」
風雅の声がやけに小さく聞こえた。
[これだけよ]
「黎奈は!?黎奈は生きてるのか?」
[さぁー?]
「答えろ!」
瑠雲が声を張り上げる。
[そんなこと知らないわよ
私はこのことを伝えるためにここに来ただけなんだから]
本当は黎奈のことを知ってるかもしれない。
だけどそれを聞いたところで答えてくれるわけない。
わかってるけど、悔しい。
黎奈のこと知ってるヤツが目の前にいるかもしれないのに。
雷が歯を食いしばってるのが見えた。
皆、悔しいんだ。


