神聖魔法団【下】




声に集中した。



[決着はキリストの誕生日]




伝言はそれだけだった。




「それだけ・・?」



風雅の声がやけに小さく聞こえた。




[これだけよ]



「黎奈は!?黎奈は生きてるのか?」



[さぁー?]



「答えろ!」



瑠雲が声を張り上げる。



[そんなこと知らないわよ
私はこのことを伝えるためにここに来ただけなんだから]




本当は黎奈のことを知ってるかもしれない。



だけどそれを聞いたところで答えてくれるわけない。



わかってるけど、悔しい。



黎奈のこと知ってるヤツが目の前にいるかもしれないのに。



雷が歯を食いしばってるのが見えた。



皆、悔しいんだ。