「質問に答えろ」
[もうっ。しょうがないわね。]
雷の顔がどんどん険しいものになっていく。
俺たちは雷と正体不明の女の会話を聞くことしか出来なかった。
「もう1度聞く。何者だ」
[カイザーの使い魔よ]
「姿を見せろ」
[残念。使い魔は人の前には姿を現わせないのっ。
私からは人の姿は見えるんだけどね。
いい顔してるわね~。どう?私の男にならない?]
「黙れ」
[冷たいなぁ~。]
この女は何がしたいんだ?
俺達をここに閉じ込めてどうするつもりだ・・?
[そこの男、良い表情してるわね
タイプだわ♡]
誰のこと言ってるかわからず辺りを見渡す。
[やーん。可愛い!
今、キョロキョロしてる君よっ♡]
その言葉で自分だと気付く。
「黎兎に関わるな」


