「バレたらお姉さん大変なことになっちゃうよ?」
俺の思ってることを天音が言ってくれた。
そうだ。
バレたときのことを考えると危険すぎる。
「診断書を偽造するってことだからな。処罰だけでは済まねぇかもな」
「だったら!」
「姉貴のモットーは“自分の身がどうなろうとも大切な人は守る”なんだよ。
姉貴さ、黎奈に会ってみたいってずっと言ってたんだよ。
黎奈の為なら姉貴は何だってすると俺は思う。」
会ったことない人からも大切に想われている・・・。
凄いな、黎奈は。
すげぇよ・・・。
「もし、仮にバレた時は真実を全部話すぞ。
炎虎の家族に迷惑は掛けれない。」
涯は決めたようだった。
「姉貴に頼んでくる」
炎虎がそう言い、生徒会室から出ようとドアに手をかけたとき、
バチッ!
凄い力で吹き飛ばされた。


