ガラッ
その音とともに涯が部屋に入ってきた。
「すまない。会議が長引いてな」
「大丈夫だよ~」
涯が来るまでトランプでばば抜きをやっていたから
テーブルの上がトランプだらけだ。
それを片付けながら
「何かあったの?」
特に意味はなく聞いてみたら涯の表情が少しムッとした。
「あ、ごめん。聞いちゃいけなかった・・?」
初めて見た表情だから少し怖くなった。
「俺さ、ここに来る前、会議室の前通ったんだけど涯なんか怒鳴ってたよね?
それって何か関係ある・・?」
俺に続き、瑠雲も恐る恐る聞く。
涯は黙ってるだけで何も言わない。
黙りながら雷の元へ行くと
「大変なことになった」
そう一言、言った。


