side黎兎 母さんが部屋から出て行って、 しばらく経ってから1階に降りた。 やらなきゃいけないことがあった。 「父さん・・・」 そうだ。父さんに言わなきゃいけないことがある。 仏壇の前に座ると 「ごめんなさい」 謝った。 「俺、黎奈を守ること出来なかった」 父さんの前では泣かない。 涙なんか見せない。 「父さんとの約束守れなかった」 気を抜いたら涙がでそうだったから太ももをつねった。 「ごめんなさい」