「れ・・・い・・っ・・れい・・と・・・黎兎!」
パチ
誰かに名前を呼ばれ目を開ける。
「こんなところで何してるの?
風邪引くよ?」
「れ・・な・・・?」
帰ってきた。
アイツは死んでなかった。
「れ、な・・・っ。黎奈!」
「ちょっと!大丈夫?」
嬉しくて涙が止まらなかった。
良かった。無事だったんだ。
良かった・・・。
「ねぇ、何かあったの?
目、真っ赤だよ?
それと私は黎奈じゃなく黎華(れいか)ね。
あなたの母親よ」
言ってることが分からなかった。
黎奈は何を言ってるんだろう。
目の焦点が時間と共にゆっくり合っていく・・・。


