神聖魔法団【下】




「アイツは、黎奈は何て・・・?」



「私が皆を守ります。絶対に誰も死なせません。
這いつくばってでも守ります。って」



全身に鳥肌が立った。



いつもそうだ。



アイツは人のことばっかで自分のことなんて後回しで。




涙が止まらなかった。



結局、守られていたのはいつもいつも俺たちだった。





「それとね、もう1つ言ってたよ」



兄貴の言葉にまた涙が溢れた。




「犠牲になるのは私です。だから安心してください。って。

そう言った時の黎奈の目は今でも忘れられない。
真っすぐで、あぁ本当に仲間が大好きなんだな。って思った」




なんで、なんでアイツは・・・。




「兄貴っ・・・肩、貸して・・・ッ・・」



「いいよ」



兄貴の肩に額をつける。




「うっ・・・くっ・・・ッ・・・」



静かに泣いた。



「・・・ぐす・・っ・・」