「死んだ・・・?黎奈が?・・・・嘘だよね?」
「嘘だったら、どれだけ、良かったかっ・・・」
「・・・・」
何も言わず俺を抱き締めた。
「兄貴?」
「ごめんね・・・ごめんっ。
辛いのに、こんな話しさせて・・・っ」
兄貴の肩が震えていた。
兄貴も泣いてる・・・。
「いや、いつか話さなきゃ、いけないときが、くるからっ・・・」
「俺も、話すね」
そう言って俺を離した。
涙目の兄貴の口がゆっくり開いた。
「あの日、俺は黎奈と戦いの話をした。
思ってたこと黎奈にぶちまけたよ。
誰かに聞いてほしかった。
俺の気持ちを」
兄貴のこんな寂しそうな表情久しぶりに見た。
こんなにも心配かけてたんだ・・・。
「俺、黎奈に甘えたんだよ。
涯を失いたくない。って思わず言ってた。
そんなこと言われたって、どうすることも出来ないのに・・・。
でも、黎奈は違った。
黎奈の言葉聞いた時、自分の弱さに腹が立った」


