神聖魔法団【下】




「死んだ・・・?黎奈が?・・・・嘘だよね?」



「嘘だったら、どれだけ、良かったかっ・・・」



「・・・・」



何も言わず俺を抱き締めた。



「兄貴?」



「ごめんね・・・ごめんっ。
辛いのに、こんな話しさせて・・・っ」



兄貴の肩が震えていた。



兄貴も泣いてる・・・。




「いや、いつか話さなきゃ、いけないときが、くるからっ・・・」




「俺も、話すね」



そう言って俺を離した。



涙目の兄貴の口がゆっくり開いた。



「あの日、俺は黎奈と戦いの話をした。
思ってたこと黎奈にぶちまけたよ。

誰かに聞いてほしかった。
俺の気持ちを」




兄貴のこんな寂しそうな表情久しぶりに見た。



こんなにも心配かけてたんだ・・・。



「俺、黎奈に甘えたんだよ。
涯を失いたくない。って思わず言ってた。
そんなこと言われたって、どうすることも出来ないのに・・・。
でも、黎奈は違った。

黎奈の言葉聞いた時、自分の弱さに腹が立った」