side涯
駐車場に車を停め、エントランスに行く。
5階のボタンを押し、エレベーターに乗る。
エレベーターから少し歩いたところに俺の家はある。
いつもみたいに、いつも通りに俺は玄関を開ける。
・・・・。
運が悪いのか今日はいつも通りにはいかないみたいだ。
「あ、涯おかえり~」
「ただいま。兄貴、今日早いんだな。
いつもは夜に帰ってくるのに」
いつも夜に帰ってくる兄貴が今日はいた。
「別に毎日夜に帰ってくるわけじゃないよ。
今日はたまたま用事が早く終わってね」
「そっか」
兄貴の横を通りすぎ、部屋に行く。
「はぁ~」
今でも思い出す。
アイツの最後の顔を。


