「俺も帰るね」 荷物を持つと立ち上がる瑠雲。 「じゃあ、俺もこれで」 そう言うと悲しげに笑って部屋から出て行った。 「・・・」 無言で炎虎が立ち上がった。 そのままドアの方まで行き バン! 乱暴にドアを閉めた。 いつもなら怒る涯も今日だけは何も言わない。 「俺も帰る・・・。 母さんに話さなきゃ」 「ッ・・・」 かけられる言葉がなかった。 そうだ。黎兎は家族を失ったんだ。 この世でたった1人の“姉”を―――