神聖魔法団【下】






<もう1人の孫よ。今の気分はどうだ?>



きっと、この時カイザーは泣き叫ぶと思っていたのだろう。




だけど黎兎は違った。





「黙れよ、この人殺しが。」




「黎兎?」




「さっきから聞いてりゃ好き勝手言いやがってよ。
覚醒しろだぁ?誰がお前の為に覚醒するかよ。
殺したきゃ殺せよ。別にてめぇなんか怖くねぇよ。

黎奈がお前に殺される方がよっぽどこえぇよ!!」




その場が静まり返った。




<・・・・そうか。そんなに殺してほしいのか
だったら、お望み通り殺してやるよ>




「!?」




ダメ、やめて、殺さないで。




体が動かない。




今すぐにでも助けに行きたいのに。




<俺を恨むなよ>



カイザーが掌をかざした。





やめて・・・・!!!