「はぁはぁはぁ・・・」 涯の吐息が聞こえる。 「ふうくん!?」 「あ、あれ・・・・僕、なにして・・・・?」 目の焦点があっていなかった。 その目が俺の姿をとらえた。 「あ、瑠雲・・・。」 そう呟かれて俺は気付いた。 知らないうちに体が震えていたことに。 無意識のうちに風雅に抱き着いていた。 「ど、どうした・・・の?」 「バカ野郎、心配かけんな」 「泣いて、ッ・・・るの?」 「泣いてないよ。よかった。よかった」 俺たちのそばに人が駆け寄るのが分かった。