ザバーン
3回目の大きな波だった。
黎奈のおかげで何とか皆離れずにすんだ。
俺たちはそのままゆっくり泳ぎ岸辺まで向かった。
岸辺に近付くと
女の子の母親が駆け寄ってきた。
「里奈里奈!!」
雷に抱えられている女の子を見て涙を流し続ける。
「大丈夫ですよ、ただ気絶してるだけです。
少ししたら目を覚ますと思います」
「よかった。よかった・・・」
母親の目からとめどなく涙が零れる。
「ねぇ!!風雅が息してない!!」
「え!?」
慌てて風雅の元に近寄ると息をしていなかった。
「嘘だろ・・・」
と、そこに
「瑠雲!!」
涯たちが来た。
皆そこには居た。


