side黎奈
私たちは一旦、岸に上がり
雷たちを探した。
「あ、あそこだ!」
炎虎が指を指す。
あ、いた。
1人の男性の姿と小さな女の子の姿が海の真ん中に見えた。
多分、あれが風雅と溺れた子だ。
その近くに居る2人の男性が雷と瑠雲だ。
「深いところ、波が高くなってきてるんだよ・・・」
「え!?」
言われてもう1度海の方を見ると確かに波が高くなっているのが分かる。
「俺、皆を呼んで「炎虎、これ持ってて」え?」
炎虎に雷から貰った貝殻を預けた。
「黎奈どうするんだよ?」
「助けに行く」
「はぁ!?やめろ、俺が行くから!」


