神聖魔法団【下】




「これ、海の中にあったの?」



「あった」




じっくり雷が持っている貝殻を見つめる。




「やるよ」


「え?」



雷が持っていた貝殻がいつの間にか私の手の中にあった。




「いいの?」



「あぁ。まぁ、お前にあげるために取ったもんだし」




「え、そうなの?」



もう1度貝殻を見つめる。




綺麗な淡いピンク色の貝殻だった。




「ありがとう」




「ッ・・・いや、別に」



この時、雷が照れていたことに気付かなかった。




気付いていたのは瑠雲だけ。




「黎奈、よかったね」



「うん!大切にする」



「あぁ」