「あーらら、もう行っちゃった」
「はぁ・・・。ホント元気なんだから」
「まぁ、それがあの2人の取り柄だからね」
いつも2人の世話をしている天音と瑠雲が今さらになって可哀相に思えてきた。
「てか、炎虎って最初怖いイメージしかなかったけど、あんなにも元気がいい人だったんだね」
初めて会ったときの炎虎からしたら有り得ない姿だった。
「あー、アイツはある程度心開いた奴にしか素は見せないからな」
「そうなんだ」
そういえば雷と炎虎は同じ中学出身だったけ。
心を開いてくれてきてるのは嬉しいな~。
「俺も泳いでこようかな」
そう言って黎兎は立ち上がった。
「天音も行っておいでよ」
「うん!」
手を繋いで2人も海へと向かった。
「黎奈は泳がないの?」
「んー、私は泳ぐより見てる方が好き」
「どうせ泳げないんだろ」
「泳げますよ!!そういう雷も本当は泳げなかったりして」
「あ?お前よりかは泳げるわ」


