神聖魔法団【下】




「黎奈」




「・・・・ごめんね?
心配したよね」





私の目の前には黎兎の姿。




私より少し大きな黎兎。




見上げると




目に涙を浮かべた黎兎がいた。





「黎兎・・・?」





「マジで心配したじゃねぇか!
天音も黎奈も帰ってこねぇし、朝まで待っても誰1人帰ってこねぇし。
帰ってきたと思ったら瑠雲は寝てるし、涯は傷だらけだし。
黎奈と天音のこと聞いても何も言ってくれねぇし。

心配かけんじゃねぇよ!
母さんも心配して、何回も電話掛けてきて・・・。
変なこと考えちまったし・・・。

バカ黎奈!!」




一気にまくしたてると私を抱き締めてきた。





「黎兎・・・」




「もう誰一人として家族を失いたくないんだよ・・・」





「ごめんね、ごめんね」




私はただ謝ることしか出来なかった。