「黎奈」
「・・・・ごめんね?
心配したよね」
私の目の前には黎兎の姿。
私より少し大きな黎兎。
見上げると
目に涙を浮かべた黎兎がいた。
「黎兎・・・?」
「マジで心配したじゃねぇか!
天音も黎奈も帰ってこねぇし、朝まで待っても誰1人帰ってこねぇし。
帰ってきたと思ったら瑠雲は寝てるし、涯は傷だらけだし。
黎奈と天音のこと聞いても何も言ってくれねぇし。
心配かけんじゃねぇよ!
母さんも心配して、何回も電話掛けてきて・・・。
変なこと考えちまったし・・・。
バカ黎奈!!」
一気にまくしたてると私を抱き締めてきた。
「黎兎・・・」
「もう誰一人として家族を失いたくないんだよ・・・」
「ごめんね、ごめんね」
私はただ謝ることしか出来なかった。


