恥ずかしそうな芽衣子をニヤニヤと見つめながら、さて、芽衣子の王子様を確認と、テーブルへ近づいてくる店員を確認する。


「いらっしゃいませ」


聞き覚えのある声に目がテンになる。


テーブルの上に置かれたグラスとカラトリーセット。


声の方を見上げる。


「嘘?真央!?」


「お前、何でここに?」


声が重なった。


ぎょっと驚いた真央の表情を初めて見た。


でも、きっと私も同じ表情をしていたに違いない。


「え?何?2人、知り合いなの?」


真央と私を交互に見て、芽衣子が混乱する。


芽衣子が憧れる王子様の正体が真央だとは、世の中ってホントに狭い。