色のない世界

「確かに、おじいちゃんにはそう呼ばれてましたけど…じゃあ、背中に出てくるおじいさんはおじいちゃん?!」

「うっ、うん…ごめん。いきなりで頭がついていってない。ちょっと待ってくれる?」

「はい…」

頭がついていってないのは私だって同じだ。
まさか、おじいちゃんの知り合いに会えるなんて…

おじいちゃんの友達は何故かおじいちゃんが亡くなったと同時にみんな姿が見えなくなった。

お母さんにどうしてかと尋ねても答えてくれなかった。

田中のおじちゃんも、浅井のおじちゃんも…

ん?浅井?

…………………………私の目の前にいる人も浅井。

おじいちゃんの知り合いで…

もしかして…


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