「どうした?気にさわった?」

「ううん。そうじゃなくて…
琉って意外に人の事見てるんだね」

「まぁ〜な。って言っても目が見えなくなってからだけどな」

「じゃぁ、琉の心の色は青だね」

「…何で?」

「海みたいだから」

「はぁ?何だそれ?」

「海って、見る時間、季節場所によって全然違う顔になるじゃん?だから…
琉は、優しい笑顔で笑ってるかと思えばふとした瞬間怖い顔が覗いて見えるから」

「…ふ〜ん。お前の方こそよく見てんじゃん」

「そう?ありがと」
ふと見ると窓の外は、もう薄暗くなっていた。

時計を見ると、すでに数時間経っていた。


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