色のない世界

「モカはちゃんと分かってるな。だけど、モカ。何で亜美にモカがしたって言われた時、違うって言わなかった?」

「…」

「言いたくないか…モカは優しいからな。でもね、ちゃんと行ってあげるのも亜美の為だぞ?モカはお姉ちゃんなんだから、亜美が悪い事したら、怒ってやらないと…そうしないと、亜美がいい事と悪い事の区別がつけられなくなるよ?」

「…分かった」

「よしよし」

そう言いながら、笑顔で頭をぐりぐりと撫でた。


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