色のない世界

ドアを開けると、中に居る人達が一斉に振り返り一気に注目の的になった。


気まずい…

気まずすぎる…

誰か何とかして…

「わっ……坊ちゃん!」

(本当に金持ちの息子なんだ)

「どちらに?」

「行き先位…」

「坊ちゃ〜ん」

「ぼっチャン」

「ニい!」


みんな一斉に話しだした。

琉はしばらくそれを黙って聞いていたけど、だんだんと表情が変わってきた。

察しのとおりイライラしている…

額に青筋がでるほど…

琉さん…怖いです…


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