色のない世界

殴っても、殴っても起き上がってくるのが早い。

ラリってるから、神経高ぶってるのか?

拓はそれを見ながら、俺をアシストするように右だの左だの叫んでいた。

だけど突然

「危ない!」

そう言われて振り返ると、リーダー格の少年がナイフを振りかざそうとしていた所だった。

気付いた時には、俺の視界は少し狭まっていた。


左目を…やられた…?


自覚したのと同時に激痛が走る。


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