色のない世界

「拓!」

そう言いながら駆け寄ると殴っていたやつ等の目が俺に向いた。

その中には、三日前に喧嘩をした奴も混ざっていた。

「どうする?来ちゃったぜ?」

「どうするも何も、やっちゃえばいいんじゃね?」

「そうだな。やっちゃうか?」

ヘラヘラと笑いながら、会話をしていたけど、俺の眼中にはなかった。

「拓!大丈夫か!?」

そう叫ぶと、ひらひらと手をふった。

頭からは血が出ていて、顔は殴られて腫れているから表情までは分からなかったけど、とりあえず意識はあるようだった。


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