連れて来たのは水飲み場。


俺はポケットからタバコを出して、ジャーっと水をかけた。


その箱をゴミ箱に投げ捨てる。



「もう絶対吸っちゃダメ。分かった?」

「分かった!絶対吸わないから安心しろ!……でも、銀からガムもらって来よ…」

「音瀬も吸ってんの?」

「大地も銀も両方吸ってるよ。あー……でも銀はやめた」

「ふーん……」


理由までは聞いてこなかった。


銀に彼女がいるなんて広めたら、銀怒るだろうなー……。


俺も銀も似た者同士!



「ねぇ、蘭子!くっついていい!」

「匂い消えてないからヤーダ」

「じゃあさ、完全に消えたらキスしたい!」

「無理。却下」


厳しさは健在。


でも、いつか蘭子とキスしてやるー!!


「キスしたい。蘭子ちゃーん!」

「くっつかないで。まぁ……ちゃんと消えたら考えてあげてもいいけどね」

「やっぱ蘭子大好きー!」


小さな背中に抱きつく。


ん~!!


幸せ!