興が乗ったといわんばかりの口で鏡狐はその言葉がをいった。


「鏡狐は厄介なものでの。少しずつしか力を奪えない」



鏡狐だと知ったときからそれは分かりきっていた。



こいつらは鏡をつかって現れる。そして人間の夢の中に入り少しずつ力をうばっていくのだ。


だから、こいつらはナイトメアとも呼ばれている。





「だがこうして鏡をつかってニンゲンの夢の中に入り込むことで魂をパクリとたべることができるんじゃよ?満月夜になることで狐の力は強くなる。満月の夜だけ別なのじゃ!」



明日はついに満月じゃ!と。




嬉しそうに、ホホッと狐は笑った。