「多分、俺だ」 「え?」 「俺が昨日、須磨がボール運んでるを見て手伝ったからだ」 「そんなことで?」 口を挟んだのは甲斐君だった。 確かに昨日私は甲斐君に手伝ってもらったけど、ほんの数メートルのことだったし、部内の事だ。 「それでも大毅は怒るんだよ」 「…っ」 隠岐君の言葉がまた胸に刺さった。 甲斐君が謝ってきたけど、甲斐君のせいじゃない。 とばっちりだ。 ごめんなさい。