こんなたかがマネージャーのために朝練を中止にしてまで気遣ってくれたその気持ちが嬉しかった。 大毅にされた事などもはやどうでもよかった。 「ごめん、俺がいながらあんなこと…」 「違うの」 「え?」 「隠岐君が優しくて感動しただけ。だから、泣いちゃった」 ヘラッと笑いながらも泣いた。 それを見て隠岐君はフッと微笑すると頭を撫でてくれた。 ―――私はこの人が好きだ。