これで別れる口実が出来たじゃん。見るからに悪いのは大毅だ。私のせいではない。やっと解放される。そう言い聞かせて耐えていた。 けれど隠岐君はにっこり笑ったまま私の手首を掴み、大毅達とは逆方向へ歩く。 「…っちょ、隠岐君っ?」 「…」 そのまま体育館を出て人のいない体育館裏に連れて来られた。