「なあ須磨」 「ん?」 「手伝う」 「え?」 私は驚きのあまり手を止める。 そ、掃除を手伝ってくれるような人だったのか。 絶対しなさそうな印象だった。 だって髪の毛レモンだし。人は見掛けで判断しちゃダメだね。ごめんね伊勢君。でも態々手伝ってくれなくてもいい。寧ろ伊勢君が手伝ってくれるなら、あのとき隠岐君に残ってて貰ったよ。部長は疲れてるだろうから丁重にお断りしたけど。