「なにお前。隠岐君のこと好きなの?」 「まぁ…好きだけど」 「ええええええ」 「いや、そういう意味じゃなくて」 なんだ焦らすなよ、なんて言いながら伊勢君はベンチに腰掛けた。彼の隣には人一人座れるスペース。 どうしようかと挙動不審に辺りを見渡し、迷った挙げ句とりあえず隣に座る。