先輩は、相変わらず、わたしを前にするとよく笑う。



わたしたちは、未だに、「先輩」、「寺本さん」と呼び合っている。



わたしたちは、きっと、規格外の恋人同士。



2人一緒に、わたしの親友の、先輩の想い人の幸せを見守っている。





陽菜には見せないバカ笑いを、わたしには遠慮なく見せる先輩。



「面白いなぁ、ホント!」



いつも、そういって笑う先輩。





……最近、手をつないで、歩くようになった。