秋の選挙で予想通り、生徒会長になった先輩。 すっかり忙しい人になったのに、 わたしと会うと、足を止めてくれる。 そして、たいてい楽しげに笑ってくれる。 って言うか、大笑いしてくれる。 「わたし、」 先輩を真っ直ぐに見つめる。 先輩がわたしの方をしっかり見たのを確認して、一息で言った。 「先輩を好きになってしまったみたいです!」 先輩、目が点になった。 ……としか言いようがない顔をした。 さすがに、今日は笑われなかった。