「先輩、なんで、叶太くんと陽菜の仲を取り持ったんですか?」 先輩の横顔を見ていると、不思議になって、 気がつくと、そう聞いていた。 図書館のカウンター当番。 その日は珍しく、先輩と一緒だった。 先輩は細い目を大きく見開いた。 「……なんでって、寺本さんが聞くかな?」 呆れたような先輩の声。