智和は軽く息を吐いて…


「"まずは1秒からやってみろ"だろ?

忘れる時間でも、
頑張る時間でも、
楽しむ時間でも、

とにかく1日1秒から始めてみろよって…

潰れてた俺に…
お前が言ったんだろ!」


そう言って、オレの肩を小突いてきた。



そうだったな…








智和を見送って…

1人、家に帰ると…



咲陽と別れた現実が、
リアルに実感の波になって押し寄せる。



『ナオ、今日のメシ何がい?』



驚いて振り向くと…


それは、記憶の中の咲陽。






「ナオ!灰が落ちてる!
テレビに夢中なりすぎだろ!」

「あぁ、ゴメン…」

「あーも!」
って言いながら拭き取る咲陽を見て、
クスッって笑うと…

「なんだよ?」

「いや、なんか幸せだなって…」

「…バーカ」