「俺、今日F(県)帰っから、
その前にメシでも食おーぜ」

智和からの電話で…


開店時間を迎えた居酒屋に行き、
オレらは早めの夜メシを食った。



「で、仲直りしたのか?」


「…


…別れた」


ビールを飲んでた智和が、驚いて軽くむせる…


「…っっ、あァ!?
っんだよ、ソレ!?

離れたくなくて隠してきたんだろ!?
なのに傷つけるだけ傷つけて…
なんで別れんだよ!?
そんな中途半端な気持ちだったのか?」



「中途半端じゃねーからだよ!」

想いを吐き捨てるように、声を荒げた。



智和は、見慣れないオレの姿に驚いて、
少し見つめ…

それから、静かに煙草を吸い始めた。


「…まぁ、

その選択がベストかもな…

けど…

お前はそれでいーのかよ?」


「いーよ…

自分の事はいい…」


そう言って、辛さをゴマかすように、
一気にビールを飲みほした。