「サヤ、まだこんな残ってんじゃん!
手伝ってやるよ」


「え…?

あ、いーよ!自分でやるから」


「バーカ、二人でやったほーが早ぇだろ?俺、こっち終わらせっから」


そう言ってリュウは、半分の書類を自分のデスクに持っていってしまった。



今日から、ひとりで仕上げたかったけど…

「ありがと…
つか、出来んのか?」


「ハァ?ナメんなよ!
一時期、俺が事務仕事してたんだぞ」





リュウのおかげで、仕事は早く終わった。


「じゃあ俺、行くトコあるんで先上がりまーす」



は?なんだよそれ…

なのに手伝ってくれてたのか?

中身までイケメンだな。


「あ、サヤ、明日の弁当なにがい?」


「…今日、出来杉くんが食ってたヤツ」

出来杉って、リュウにピッタリの名前だ。


「イミわかんねー」

って笑い出すリュウ。


「リュウのアダ名に決めたから」

「言ってろよ、じゃあ明日な。

尚さん、お疲れース」