「…親に誓ったし、

それに…
過去に負けたくなかったから」

アタシがそう答えると、


ナオはゆっくり身体を離して…

「なら…

過去に勝ってほしい」


まっすぐと願うような瞳で、そう言った。



どーゆー意味だ…?

「負けずに戦ってんだから、勝ってんのと同じだろ?」


その問いかけに、ナオは切ない顔をした。


「負けてるよ…

だからこそ、負けたくないって戦ってた
はずだ」




なんだよそれ…!!

「わかったよーな事言ってんなよ!!」


ナオは、わかってくれると思ったのに…



「ごめん、でも…

咲陽は過去に縛られてるだろ?
それって、過去に負けてるって事じゃないのか!?」