翌朝、本当に瑠季は迎えにきた。 玄関でお母さんと話をしている。 「去年、会社を作ったんですよ。秘書を探していて、 この間亜紀に会ったから、うちに正社員で秘書として きてもらいたいと話していたんですよ。亜紀、話して いませんでした?」 「全然。まぁ瑠季ちゃんの所なら私も安心だわ。 どうしてあの子何にも言ってこなかったのかしら」 そんな会話が2階まで聞こえてくる。 全くお母さんの前ではおとなしいんだから。