警察の人にさんざんなだめられて、 松井さんは警察署に連れていかれたらしい。 私は歯を磨いて、口をゆすいだ。 なぜか、松井さんが懐かしくなった。 「お幸せに」 そっと鍵を開けて、表に出た。 一時間前の大騒ぎがウソみたい。 また静かな住宅街に戻っていた。